◆新年会  1月2日、年末年始の二日酔いにもめげず、みずほ台駅改札前に集合した幹部拳士 たちは、年始の挨拶にかこつけて、大挙して支部長宅へ駆けつけた。大野木先生に よる本年の練習方針が熱く語られたが、今年は先生が話を始める前にビールの栓が 抜かれてしまったので、挨拶は至極短いものになった。毎年、着座していて足の痺 れる思いを味わうというのに、今年はなんともお優しいことである。以後は楽しい 新年会だ。支部長夫人お手製の豪華なお節料理が、飢えた拳士たちの舌を唸らせ、 あらゆる種類のお酒が廻される。奄美大島産の黒糖焼酎を持参した某女性拳士など、 まさに火に油を注ぐような酒豪っぷりだった。「新年会に参加して、真っ直ぐに歩 いて帰った拳士はいない!」とまで称される気合いの入った年賀行事であった。東 京電機大学初代支部長がリンゴを大量に持ってきてくれたり、OB拳士が大野木先 生の愛犬にちょっかいをだして顔を噛まれたり、てんやわんやの大騒ぎだった。た だ、拳士の中にはそれでも飲み足りないのか、先生の自宅を辞した後に、居酒屋で 朝まで飲んでいたトンデモナイ連中もいたとか。
◆稽古始め  1月9日、本日は『稽古始め』ということで基本練習を早めに切り上げて、道場 で大野木先生の話を聞いた。「もっと早い時間に練習に出てくるように!」 先生 の叱咤激励が飛ぶ。でも、道場で鎮魂をやっているようなときは、拳士としてはそ う簡単に中には入れない。真剣に鎮魂に打ち込んでいる拳士達の姿は、見る者に感 動を与え、邪魔してはいけないという雰囲気を醸し出しているからだ。「今年は規 律にも秩序にも練習にも、もう少し厳しさを出すよう各拳士は心掛けるように!」  支部長宅で開催された新年会での練習方針は、こうして他の拳士達にも伝えられ た。やる以上は一生懸命にやる、真面目にやる、たくさん練習して汗を流す! そ ういった厳しさの中に楽しさや喜びを見出し、“やり遂げた”という自信を持たせ るような道場運営になるようだ。稽古始めは道場にとって、とても大切な儀式なの である。
◆餅つき  1月9日、『鏡開き式』で使う鏡餅や、参加した拳士らに配る丸餅をついた。餅 は杵つき、本当に餅米を蒸し上げて臼と杵でつくのである。場所は今年も榊原淳副 支部長宅の作業場だ。餅米を洗って水に浸し、今年は全部の餅米を蒸し上げるのに 大蒸籠で11回も繰り返すほどの量だった。全ての下準備は、前の晩から榊原先生 がやっておいてくれる。ホント、一般拳士としては頭が下がってしまう。餅米が蒸 し上げるまでには多少時間がかかるので、その間を利用して我々は酒食に耽る。昼 間っから酒が入るのがこの支部道場のいいところだ。副支部長の奥様が用意してく れた『巻繊汁』を肴に飲む酒は、これまた格別の味がした。そうこうしている間に、 “しゅーしゅー”という音と共に餅米が蒸し上がる。臼は熱い湯を張って全体を温 めてからでないと、餅米が周囲にくっ付いてしまって、上手く餅をつくことが出来 なくなる。森之彌・益田正純両副支部長も餅をつきにやって来たが、これがまた杵 の扱いが上手い。突き蹴りの技術は餅つきにも反映されるのだろうか? 餅つきは まさに技である。「昔取った杵柄」とはこれいかに。ただ、臼の皹割れを塞いでい た木工ボンドが溶け出して、ついていた餅に混入するという珍事が発生した。異物 混入は一般社会だけの話ではないようだ。白いつきたての餅と白い木工ボンド、見 分けが付かないよ〜!
◆鏡開き式・入門式  1月10日、幸にも今年は大雪にも見舞われずに、鶴瀬西小学校の体育館に於いて 鶴瀬支部・志木支部の『鏡開き式』が開催された。式典そのものは正午からだが、 下準備に時間がかかる。体育館を清掃し、会場を整え、厨房を作り、デモンストレ ーション用の臼と杵を搬入し、あんころ餅用の小豆を煮る。手伝って下さるお母さ ん方がいないと、絶対に出来ない行事である。うちの道場では、鏡開き式の前に 『入門式』を行っている。昔はカップ汁粉と缶ビールで済ませた入門式だったが、 拳士の数が増え、道場が大きくなるに従って立派な式典に変わっていった。昨年入 門した拳士達が、大野木先生の前で『請願文』を読み上げ、入門拳士1人1人が杯 (さかずき)を受ける。少年拳士も等しく酒杯を煽るのである。但し、中身は赤玉 パンチだけど・・・・。とても厳粛な儀式なのだ。来賓には近隣の支部長・市議会 議員・県会議員を招き、大野木先生や少年拳士たちが実際に杵で餅をつく。式典そ のものも盛大だが、饗されるお餅もまた盛りだくさんだ。黒ゴマ白砂糖あえ餅・黄 粉餅・辛み餅・あんころ餅・納豆餅・ネギ醤油餅、どれもみな美味しかった。つき たてのお餅は柔らかくてよく延びる。体育館の床にくっ着いた餅をはがすのが大変 だった。